波乱の幕開け。2016年のマーケットはどうなるか予想してみた
2016/01/09
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さて、これを書いている今は2016年の1月初頭です。
新年早々からよく株価は落ちますよね。
中国問題が再燃して来ている上にサウジアラビアとイランが何やらきな臭いですよね。
せっかく昨年末あたりに8~9月のチャイナショックから立ち直りかけたような雰囲気が一気に吹っ飛んでます。
背景にあるのは人民元安ですよね。
そして、原油安というのもあります。
まぁ、本当はこの理由というか原因というかは大いに疑問なんですけどね。
とはいえ、直近の株式市場の動きをフォローしてみましょう。
日本の場合、東京、ニューヨーク、上海だけ見とけば十分な気がするんで、この3市場の数字を確認してみます。
2015年の12月30日の終値です。本当はNYや上海は31日まで取引しているんですが、日本の大納会に合わせます。
で、現地時間で1月7日の終値と比較しますね。
日経平均
19033.71円
↓
17767.34円
▲ 1266.37円
▲ 6.65%
NYダウ30種
17603.87ドル
↓
16514.10ドル
▲ 1089.77ドル
▲ 6.19%
上海総合
3572.88ポイント
↓
3125.00ポイント
▲ 447.88ポイント
▲ 12.54%
御覧の通り、下げがきついように思えても、東京とニューヨークは6%程度ですね。
1日で株価の22.6%、つまり4分の1近くが吹っ飛んだ1987年のブラックマンデーに比べればかわいいもんです。
その代わりに上海は12%以上の下落ですか…
サーキット・ブレーカーを新年早々わずか1週間の間に2回も発動させてますからね。
ここでサーキット・ブレーカーについてあまり耳慣れない言葉かもしれないので、書いておきますね。
サーキット・ブレーカー(Circuit Breaker 略称:CB)は回線遮断器を意味する英語でマーケットにおいて大きな値動きの変動があるときに取引中断や値幅制限などにより使われます。
日本においては現物株のストップ高、ストップ安も広い意味でのサーキット・ブレーカー(CB)になるんでしょうが、日経平均やTOPIXの先物の取引中断の意味で使われていますね。
なので、ここでのCBは先物の取引中断の意味で使いますね。
日本においてCBが発動された直近の事例は
・2013年5月 アベノミクスの急ピッチな上げへの警戒感からの急落
・2011年3月 震災による原発事故に対する売り殺到
ですね。
あとはリーマンショック時や9.11NY同時多発テロの時なんかにもCBは発動されています。
日本の場合、10~15分間の中断にとどまるんですが、中国がこの1月に入ってやったのはいきなり終日の取引中断ですからね。
中国は8~9月あたりも無理矢理の理由をつけて個別銘柄を取引中止にして、世界のひんしゅくを買ったんですが、また似たようなことをやったわけです。
もっとも、さすがにまずいと思ったのか、CB制度自体を見直すといいましたが…
まぁ、株についてはこんな感じの流れですよね。
原油について
原油についてちょっと書いておきたいですよね。
7日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅続落し、12年ぶりの安値。中国市場が荒れた影響で、原油相場はバレル当たり30ドルが視野に入ってきた。中国当局が株式市場のサーキットブレーカー規制の適用停止を発表したことから、金融市場の混乱は緩和された。
インベスコ・アドバイザーズ(アトランタ)のポートフォリオマネジャー、スコット・ロバーツ氏は電話取材に対し、「いずれにせよ向こう2カ月ほどはつらい時期になりそうだ」と語る。「いま問われているのは、中国経済の成長減速がガソリンやディーゼル油の需要減少につながるかどうかだ」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比70セント(2.06%)安い1バレル=33.27ドルで終了。終値ベースで昨年2月以来の安値となった。一時は2003年12月29日以来の安値となる32.10ドルまで下げた。
出典:ブルームバーグ 2016年1月8日
上の記事にあるように、原油は12年ぶりの安値ですか、そうですか…
2003年の年末以来の水準です。
日経平均は1万円を大きく切って低迷していた時期ですね。
金融機関の不良債権処理を小泉政権時にやっていた時期というわけです。
NY市場は1万ドルを挟んだ攻防ですね。
大統領はブッシュJr.。FRB総裁はグリーンスパンの時代です。
あとで、株価と為替との関係で述べるんですが、実は結構 株と為替、そして原油やゴールドなんかのそれぞれの位置関係は重要だったりします。
で、今現在なんですが、恐らく原油安の影響で産油国の資金の還流が始まるんじゃないかと思います。
つまり、産油国はこの12年間くらい原油の値上がりで大きく利益をあげていました。
ところが、ここに来ての原油価格の低迷です。
低迷の主な原因はシェールガスと中国ですよね。
今までダブついていたオイルマネーを引き上げてくるワケですね。
実際に昨年の10月にもオイルマネーが主要市場から引き上げたという話が流れていましたよね。
残りの資金も引き上げてくるんじゃないかということですね。
マイナス要因ですよね。
庶民にはガソリンがちょっと安くなっていいんですが、でも日本の主力産業である自動車産業。
ここは特に低燃費をキーワードに伸ばしてきただけに、北米なんかではガソリンが安くなれば燃費があんまりよくないアメ車でもええやん!って日本車が売れなくなる心配が出てきましたね。
為替について
最近の為替動向(特に円ドル)はかなり日経平均株価との相関関係があります。
(上:日経平均 下:円ドル ともに直近2年間)
よくテレビのニュースとかで「円安が株式市場に歓迎されて輸出株を中心に株価が上昇」とか「円高が嫌気されて、輸出関連株を中心に株価が下落」とかよく言うじゃないですか?
はっきり言ってあれ…
大ウソですから
大手証券の株式部長みたいな人がテレビでそういう解説をしているような時は
「本気でそんなこと言ってんの?」
とテレビに向けて突っ込みたくなりますよね。
ま、当然分かっているけど、いちいちテレビを見てるだけの人に詳しく説明するのも面倒なのでそう言ってるだけでしょうけどね。
実際に2015年末に米国が利上げをして、日本は相変わらずの緩和基調ですよね。
しかも、米国は2016年も数回は利上げするという見方が有力です。
ところが、円ドル相場は122円台→117円台ですよ。
ファンダメンタルだけで常識的に考えると、これはありえないわけです。
誤解のないようにお伝えしておくと昭和の時代はそれでも正しかったのかもしれません。
ところが、そのころとは産業構造が変わっているわけですよ。
今や日本の対GDPに占める輸出比率なんて10%そこそこです。
円安が定着した2014年でも15%程度。
日本は輸出依存度をランキングにしても世界140位台くらいでしかないわけです。
ちなみに台湾は約58%、韓国44%、ドイツは29%、中国は22%くらいですよ。
日本のGDPの大半を占めるのは内需ですからね。
企業の設備投資とか住宅着工件数、新車の販売台数が増えないから景気が良くならないんですよ。
じゃあ、なんで株価と為替がリンクしているのか?という疑問がわいてきますよね。
それはCTAの影響ですね。
CTAとは?
CTAって言うのは(Commodity Trading Advisor)の頭文字を取っているわけで「商品取引アドバイザー」と訳せますね。
アドバイザーなんで人間かと思いきや実はこれ、機械なんですよ。
具体的に言うと、コンピューターのプログラムなんですね。
このプログラミングにおいて日経平均先物と円ドルのFXとかをリンクさせてプログラム売買をしているようですね。
日経平均先物とかFXとかのデリバティブを使って、絶対的利益を追求しているのでヘッジファンドの一種です。
ヘッジファンドについての記事は最近書いたんで、良かったら読んでみてくださいね。
プログラムは当然ブラックボックスなんで、詳しく知ることはできないんですが、例えば日経平均が上昇するとそれがトリガーになってドルが買われる(円安になる)プログラムになっているとか、逆に為替がトリガーになって株価が動くとか…まぁ、そんな感じです。
特にこの最近はそういう傾向が一層強いように感じます。
前述した原油とも何か相関関係がありそうなんですが、為替ほどミエミエじゃないんで良く分かりません。
日銀が1年くらい前にCTAのレポートを出してましたが、中央銀行でも無視できない存在になっていますよね。
あ、ブログタイトルに2016年を予想するみたいな事を書いたんですが、残念ながら予測は難しいです。
というのも、現在の株価は割安でもなければ割高でもないニュートラルなところなんですよね。
ただ、株価がどーんと1万円の前半とかまで下げたら為替は100円を切るでしょうし、絶好調に株価が上昇して23000円とか24000円になると為替は130~140円という風になると思います。
で、株が上げるか下げるかは中国の動向次第。
もしも、中国が火を吹いて日本株暴落、CBが発動されるような事態になれば、それは大バーゲンセールかもしれません。
その時はキャッシュを投入して買いましょう。
それでは。