マネーショート

      2017/09/07

初めての試みです。

実はこのブログではレビューというものを書いたことがないわけです。

レビュー…

論評を意味する英単語なんですが、ボクの場合論評なんておこがましいんで感想ですね。

というのも、ボクは映画も好きだし、本も好きなわけです。

愛好者の独り言と思って今回は書いてみます。

で、今回は初めてレビューを書くわけですが、映画のレビューですね。

マネーショート

2016年3月初旬からマネーショートという映画が公開されています。

原作者はマイケル・ルイス。

元々はソロモン・ブラザーズという外資系の証券会社で債券営業をやっていた人なんで、証券だとか投資だとか相場とかそういう世界には詳しいです。

著作としては「ライアーズポーカー」が有名かな?

あと本作と同じく映画化されたブラピことブラッドビット主演の「マネーボール」とかですね。

この映画の原作は邦題で「世紀の空売り」(原題:The Big Short)ですね。

あ、ボクは原作も読みましたよ。

原作を読む限りでは、かなり当事者たちに取材をして書いている印象がします。

そうです、つまり内容はほぼドキュメンタリーですね。

いくつかの記事を書くときに大いに参考にしてもらいましたから。

なので、かなり読み応えがある…というか結構難しい言葉とかでてきましたよね。

で、ここからは「マネーショート」の映画の話をしますね。

まず、邦題の「マネーショート 華麗なる大逆転」に関しては、おいおい…という感じですよね。

同じ原作者の以前映画化された「マネーボール」から「マネー」の部分を統一するために「マネーショート」にしたんだと思われますが、「ショート」は「空売り」を意味する言葉ですからね。

「マネーショート」としてしまうとなんだか意味が違うんじゃないのかって思ってしまいますね。

ま、いいか。

概要はリーマンショックの内幕…大損する側とぼろ儲けする側、特にぼろ儲けしたヘッジファンドの連中に焦点を当てて書かれています。

ボク自身の感想を一言で言えば「メッチャ楽しめました」

楽しめた理由は次の3つです。

理由1 豪華俳優陣

クリスチャン・ベールにブラピですよ。

二人の共演、すごいっすね~。…あとはあんまり知りませんが。

まぁとにかく、こんな金融のマニアックな映画にこの二人が出てくるなんて感激です。

みんなそれぞれにヘッジファンドや投資銀行のアウトサイダーというクセのある役柄をうまく演じてくれています。

理由2 子供だましなし

子供だましなしと書きました。

というのも、驚いことにはかなり専門用語を原作に忠実に使っていたことです。

普通は一般の方が観賞なんで、ここらは諦めてごく簡単な仕掛け(専門用語)でお茶を濁そうとするんじゃないかと思っていました。

ところが…

・MBS

・CDO

・合成CDO

・CDS

・トランシェ

・ISDA

・クォンツ

などなど…

まさか、一般の映画でBBBMBS組成したAAA合成CDOだのトランシェだのの言葉が飛び交うとは夢にも思っていませんでした。

もちろん、それを一般の鑑賞者に理解してもらうためにいろいろな工夫がなされています。

作り手側はこの難しい専門用語を説明するという困難さからガチ勝負で逃げていません。

合成CDOを説明するくだりではボク自身「なるほど!そう説明すればいいのか!」と思ったくらいです。

ただ、集中して見とかないとつらいでしょうね。

予備知識なしに見に行って、CDSの説明のときにトイレにでも行っていたら、最後まで頭の中は疑問符だらけになるかもしれません。

そういう意味では ショート=空売り すらピンとこない人にはちょっと難しいかもしれません。

実際に彼氏やご主人と思しき人について来ていた女性の一部は固まっていたようです。

そうならないために上にあげたような専門用語をちょっと勉強してから行ったほうが楽しめるでしょうね。

理由3 思わずニヤリ 実在の…

映画には実在の人物や会社名がズラリ…

スタンダード&プアーズ(S&P)の担当者とファンドマネージャーとのやり取りでは、S&Pからクレームがつくんじゃないかと思うほどです。

グリーンスパン、バーナンキ、ゴールドマン、ムーディーズ、モルガン・スタンレー、ドイツ銀行、クレディ・スイス、UBS、おっともちろんリーマン・ブラザースも。

名称だけも含めてですが、たくさん出てきますよ。

残念なのは、日本語字幕で「ベア・スターンズ」を「ベアー」と表示していたことかな。

ちゃんとベア・スターンズと表示してほしかった。

なぜなら、ベアは「弱気」という意味の証券用語ですから。

最後にネタばれ

ここから若干ネタばれなんで、これから観る予定の人は読まないほうがいいかも…

映画の構成は4つ。

1 米国の住宅市場が異常であるということに気付く

  あこぎな住宅ローン会社の内情が描かれています。

2 異常であるなら崩壊するはず。どうやって空売り(ショート)するか?

  崩壊するにしても、どうやってそこから利益を得るかという難題にぶつかるわけです。

  株なら株を借りてきて空売りする、デリバティブで空売りするとか簡単にできるんですが、住宅市場のショートは…

3 住宅市場は崩壊へ。しかし、CDSが値上がらず

  CDSは証券会社など金融機関と1対1の相対(あいたい)取引ですからね。

  値付けする主導権は金融機関が握っているわけです。

4 儲けすぎて相手方の金融機関が潰れそうになる

  カジノ相手にサシの相対勝負で勝ちすぎて、カジノを潰してしまう感じでしょうか。

  つまり、勝ったおカネの取っぱぐれる危機が…

残念な点

リーマン・ショックで最大にぼろ儲けしたジョン・ポールソンが出てこない…

今回の登場人物はすごいんですが、ポールソンはケタ違いですからね。

ちょっとくらい見てみたかったです。

結論

繰り返しになりますが、個人的には満足しました。

DVDが出たら買いたいです。

ちゃんと作っている映画なんで観に行って損はなし、ただし予習してから行きましょう。

俳優には興味があるけど、マーケットの話は…という方はチンプンカンプンになる恐れもあります。

それでは。

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