マイナス金利導入で得する人、損する人

   

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突然、マイナス金利の導入を日銀・黒田総裁が表明したわけです。

正式に導入されるのは2016年2月16日からなんですが、実はもう影響が出ていて、日本国債を中心に組み入れた投資信託なんかが一部販売停止になっていたりしますよね。

あ、個人向け国債が募集停止なんて報道が流れていましたが、どうなんでしょうね?

まぁ、こういうのは一時的なもんで、ちょっとしたら販売が再開されそうですけどね。

とはいえ、まぁちょっと今まで馴染みのなかったよく分からない制度です、マイナス金利というものは。

ただ、制度なので、いい面と悪い面があり、そして恩恵を受ける人とそうでない人がでてきます。

今日はマイナス金利で得する人と損する人とについて書いてみようと思います。

マイナス金利で得する人

というわけで、おおまかに言うと金利が下がって得する側ですね。

それは…借りる側です、もちろん。

借りるもので代表的なものといえば住宅ローンです。

2月1日分以降の住宅ローンなんかも一部金利が下がっていますよね。

例えば2009年5月のフラット35の金利が3.07%でした。

2016年2月1日現在のフラット35の金利は1.48%

フラット35という35年という超長期の個人向け固定金利が初めて2%を切った時にはボク的には驚愕したんですが、それを遥かに下回る水準ですからね、今は。

まぁ、もっともこの水準はマイナス金利がまだ反映されていません。

フラット35の金利というのは、前月の半ばから下旬にかけてだいたい決まりますからね。

とはいえ、3月以降は確実に下がってくるはずです。

なんてったって、直近の10年もの国債の金利が限りなくゼロに近い0.02%とか記録していますからね。

ただ、記事を書いている現時点では推測するしかないので、直近のフラット35の最低金利が2015年2月で1.37%なんでこれと同じ水準に設定したとします。

3月はこれをも下回ると思うんですが、1.37%と仮定してシミュレートしてみます。

で、この水準だと2009年5月との金利差は1.7%です。

前述しましたが、住宅金融支援機構が債券(貸付債権担保住宅金融支援機構債券など)を発行していて、これに一定のさやを上乗せした分がフラット35の貸出金利になるわけです。

まぁ、そういう意味ではフラット35も証券化されているわけでリーマン・ショックの引き金となったMBS(不動産担保証券)を連想しますね。

もっとも、日本の場合は審査が厳しくってああいうことにはなりませんから、ご心配なく。

フラット35を用いた住宅ローンのシミュレーション

返済期間35年間固定で3000万円を借入 保証料や融資手数料

団信保険料は考慮せず

・金利3.07%の場合

月あたり返済額 116,630円

48,984,694円

・金利1.37%の場合

月当たり返済額 89,957円

返済総額 37,781,908円

返済額月々2万5000円以上、返済総額で1100万円以上少なくなっています。

これはなかなかお得感ありですね。

金利が1.7%違えばこれくらいデカいわけです。

住宅ローン減税の税額控除なんていうのもありますんで、年率1%に金利が近づくなんていうことがあれば…

かなり美味しいんじゃないでしょうか?

今から住宅ローンを考える人は、なるべく規定以上の頭金なんて入れたらダメですよ。

ちなみにバブル期なんて住宅ローン金利6%なんて普通にありましたから(フラット35というのは当然ながらないんですが)、仮に6%の金利で35年間借りるとどうなるか…

月額返済額 171,057円

返済総額 71,843,903円

ですよ。

今の1%台の固定金利はまさに低金利の恩恵ですね。

まぁ、住宅ローンに関してはこんなところかな…

他にもマイナス金利の恩恵をうけるのは、高配当利回りの株を持っているとか、ちょっとまえの長期国債、長期社債を持っているとか当然値上がり益が見込めるわけです。

今や0.5%以上くらいの利札がついた残存期間がそこそこある長期国債は「お宝」でしょうね。

ちなみに100万2000円で2015年12月に金融機関で販売された10年もの国債(利札0.3%)は2016年2月8日現在で102万6200円で売却可能になっていますね。

わずか2ヶ月弱で2.4%程度の期間利回りとも言えますね。

この金利を得るためにそのほかの固定金利の商品を使うとどれくらいの期間を要するか…ですね。

金利低下が鮮明な局面にはこういう国債を購入して売却するという方法もありますから、覚えておいてくださいね。

詳しくはまた後日にでも記事にします。

マイナス金利導入で損する人

まぁ、フツーに預貯金をしている人は損しますよ。

大半の銀行は3月1日に今回のマイナス金利導入を受けての預金金利を導入することになると思いますが、某ネット系銀行なんかは早々に改定後の定期預金金利を発表していました。

1年もの定期預金で0.0001%でしたね…

どういうことかというと100万円を1年間定期で寝かせても1円ですよ、金利は。

たった1円ですよ…

加えて郵便局の貯金ももちろん影響を受けますよね。

あと、生命保険なんかもですね。

学資保険、終身保険なんてものが影響を受けそうです。

そういう商品を積極的に購入する人たちは、良く言えば「保守的」です。

でも、ストレートに言うと金融機関の言いなりになっている可能性が大きいのでマイナス金利で得することはないですね。

金融機関もマイナス金利導入で余計に経費がかかっているはずなんで、どこかにシワ寄せをして収益を上げなければなりません。

ま、残念ながら格好のターゲットになってしまいますよね…。

もちろん、そういう人たちにおいしい話が来ることはありえませんから、一見おいしい話である詐欺には十分に注意をしましょう。

ちょっと辛辣でしたね、すいません。

あ、金融機関の収益悪化、とりわけ銀行なんですが、このまま行くと海外の普通の銀行がやっているように口座管理料の徴収まで行く可能性もあると思っています。

まぁ、ここはあくまでも無責任な個人的な予想なんですけどね…

でも、実際に海外の銀行は口座管理料を徴収するのが普通ですからね。

ちなみにHSBC香港の口座管理料はスマートバンテージ口座で月900円~1000円(60香港ドル)程度で、VIP向けのプレミア口座で月5000円くらいです。

まぁ、最低預入残高など一定水準をクリアしとけば口座管理料は無料なんですが、日本の金融機関もこれに加えて給与振込や公共料金の引き落とし、クレカの発行なんていう条件をポイント制にしてやってきそうな気もしますよね。

日本は二流国に転落しつつあるというのをこのブログで何度か書いているんですが、銀行口座を持たない人が続出する二流国なら当然の事態になりつつあるのかも知れません。

とりあえずは、金融機関の言いなりにならずにご自身で調べて見られることがいいんじゃないでしょうか?

それでは。

 - 住宅ローン, 政策, 金利

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